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だってこんな魔力……見た事がない。私の神聖力も女神の生まれ変わりと言われるほどだけれど、私以上かもしれない。
たぶん私と同じでただの人間じゃない。
それほどの戦力が私の身を捧げるだけで我が国のものになる? ……ゴクリ。
それにこんな恐ろしい存在を敵にするわけにはいかない。これ以上敵を作るくらいなら取り込んでしまった方が……
私の頭が打算まみれになっている間にレギアスは玄関を開け、強引に私の手を引いて中に入ると、閉じたドアに私を押し付けて激しく唇を貪ってきた。
「ん、やっ、んんっ……ふ、は……ぁ、んっ、んんぅ」
レギアスは口内を蹂躙しながら私の胸当ての金具に手を伸ばし外そうとする。
服を脱がされる! やっぱりここで純潔を奪われてしまうの!?
慄然とするものの抵抗できる気がしない。
すべはあるにはあるのだけれど……
胸当てを乱暴に外して投げ捨て、詰襟の上着のボタンを外してあらわになった私の胸元に何度も何度も荒々しくキスが落とされる。
舐られ、歯を立てられて、私は身を竦ませながらも体験したことのない、体の奥から何かがじわりと広がる奇異な感覚にひたすら戸惑っていた。
だけどただ戸惑って流されるわけにはいかない。私は皇太女としての矜恃を奮い立たせた。
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