私の全てはあなた

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その夜のことだった、きりたんぽ鍋を一人で食べていると夫が帰ってきたのだ。 酷く泥酔している夫の世話をしているうちに三ヶ月ぶりに同じベッドで寝ることができた。 けれど翌朝、夫は服を何着かクローゼットから持っていくと無言で家を出た。 玄関が閉まる音に絶望した。 私から夫へあげられるものはこれ以上何も残っていない。 私の全ては夫だったのに。
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