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2-4
隊長らが家の中に入ると、アメラスが先手を打って提案しました。
「耳掃除もいいんですが、隊長さんとそのお仲間さんたち、
ファッションバトルの審査員を引き受けてはくださいませんか?」
「望むところだ」
この国は親切な人ばかりのようです。
「もしよろしければ王様を招待しても?」
「しばし待て。連絡を取る」
三時間後、白熱の勝負が遂に決着しました。
「勝ったのは……王様! 流石、オシャレ番長!」
ファッションバトルは結局、
アメラスとカイムに王様を加えた三人で行われたようです。
「うむ、実に良い気分じゃ」
王様は”忖度”という言葉を知りません。お気の毒です。
「ステッキ探しは一時中断。今日は祭りじゃ。
たんと食べて飲んで騒ぐがいい」
「王様、ありがとうございます!」
その夜は、警備隊も含めた全国民がロッジに集まり、
無礼講で朝まで楽しく過ごしましたとさ。
めでたしめでたし……
「あらよっと、これでステッキもゲットだ。生温い王国だったな」
「王様の物落とし癖とファッションへの熱烈な興味、監視カメラの存在、
城で働いた人間には全部分かってしまうことさ。
お前の演技も最高だった。
この調子で七秘宝揃えさせてもらおうか」
パーティー開始から一時間くらいが経った頃、
笑い声の絶えない王国を背に、二人の男が闇夜に消えていきました。
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