手紙少女

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その夜、私は手紙を書いた。 羽のように軽く、口よりも達者だった筆先が今は鉛のように重い。 どんな美辞麗句を並べても、心に全く響かない。 書いては捨て、書いては捨ての繰り返し。 想えば想うほど、空回りしていく。 結局、出来た手紙は今まで一番時間がかかった上に酷い出来。 外は既に白み始めていた。 書いた手紙を手に取り、私は願をかける。 どうか――この恋だけは必ず成功しますように。
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