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月の形
「月って不思議だよね」
あかりちゃんは言いました。
彼女の目は、月を見上げてキラキラと輝いています。まるで星空のようです。石橋の欄干に両手を乗せて、うっとりしています。
「どうして？」
隣のらいと君は聞きました。
月は知っています。しかし、どうして不思議なのか分からなかったのです。
あかりちゃんはクスクスと笑いました。
「だって不思議でしょ。毎日、形が違うんだよ」
らいと君は腕を組んで首を傾げました。
「そうだね、不思議だね。月の形っていつも違うね」
「みんなは太陽のせいだって言うんだけどね」
「太陽のせい？」
「月はいつも丸いんだって。でも、太陽の光を受けた部分が、私たちに見えるんだって」
らいと君はへぇ～と感心しました。
「すごいなぁ。あかりちゃんは物知りだなぁ」
「ありがとう。でも、私はみんなの言っている事は間違っていると思うの」
「どういう事？」
「月の形が変わるのは、太陽のせいだけじゃないと思うの」
「ええ！？」
らいと君はとても驚きました。
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