第二章-1話-

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「んー…っ…今日も疲れた…」 ぐぐーっと伸びをして帰る準備を始める。 結局あれから赤羽は教室に戻って来なかった。大方、また屋上にでもいるんだろう。と、視線の先にあった鞄をみて考える。 …今日は天気も良いし、久々に行ってみようかな、なんて。 1度赤羽に連れられて行ってから、たまにおれも出入りするようになった。バレたらまずいかな、とも思ったけれど居心地が良くてなんだかんだ通ってしまっている。 1度も開かれた痕跡のない鞄を自分のとは反対の腕に抱えて、おれは屋上へと向かった。
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