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「冴島 賀二郎だな。銀行強盗の容疑で逮捕状が出ている。」
さ、冴島 賀二郎…………?
逮捕状…………?
「……何のことですか?」
「何をとぼけている。お前は昨夜遅くに××銀行に侵入し、現金を盗み取っただろう。お前と全く同じ顔が防犯カメラに映っていたぞ。」
「…………は?」
「調べさせてもらったが、お前借金地獄なんだってな。親御さんが渡してくれるお金も全部ギャンブルに注ぎ込んで、挙げ句の果てに足らなくなった分を強盗で賄う…なんてな。意味が分からないなら、お前の鞄の中身が証拠ってとこだろう。」
僕は、警察官の言っていることが分からず、最後の言葉を聞き、手にかけていた鞄のチャックを一気に引っ張った。
鞄の中が目に入った僕は、驚愕した。
自分の持っていた黒い鞄の中には、見たことのないほどの札束が、これでもかというくらいパンパンに詰め込まれていた。
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