光さす未来

5★

　久しぶりに触れる蓮の肌はしっとりしていて既に熱くなっていた。
　脱がされるだけでドキドキしていっちゃいそうだった、なんて言われたら、その言葉だけでこっちがいってしまいそうになる。
「風吹……好き……」
　ベッドに組み敷いた蓮がこちらに腕を伸ばして言う。その表情は既に艶めいていて、キスで濡れた唇が色っぽい。
　蓮の両手を取り、指を絡めて繋ぐ。風吹はそのまま蓮に覆いかぶさると、優しくキスをした。
「俺も好きだよ、蓮」
　キスの隙間から告げると、知ってるよ、と蓮が微笑む。
「余裕ありそうだな」
風吹はそう言うと、舌を絡めて吸い上げ、歯列を辿って、蓮の弱い上あごを舌でくすぐると、蓮の色づいた声が喉の奥で響く。
「んっ……キス、きもちい……」
　もっと、とねだる様に蓮が小さな舌先を出す。風吹はその舌を甘噛みして、キスを続ける。そうしながら繋いでいた手を離し、蓮の胸に指を滑らせる。既にこちらに触って欲しいと尖っている胸の先を指の腹で捏ねると、蓮の体がびくりと跳ねた。
「風吹……こっちにもキスして……？」
　蓮の手が胸を撫でる。ピンク色に熟れた粒に、風吹は迷うことなく吸い付いた。
「あっ、んっ、いい……もっと触って」
　蓮の声と言葉に煽られる。いつもそうだ。こうして少しずつ風吹の中の理性は切り取られていき、あっという間にどこかへ消えてしまう。
　風吹は蓮の中心に触れ、それを緩く扱いた。さっきから蜜を零していたようで、それはもうぬるついていて、その様子に風吹が悪戯めいた笑顔を向けた。
「もうトロトロ。触ってないのにキスと胸だけでこんなになるの？」
　恥ずかしがって欲しいと思って、あえて意地悪に言ってみた。けれど蓮は妖艶な笑みを浮かべ、そうだよ、と口を開いた。
「風吹に触れられたら、俺の体全部気持ちいいトコになっちゃうんだから、仕方ないじゃない。全部、風吹のせいだよ」
　敵わない、と思う。そして同時に手放せないとも思う。こんなに可愛い存在の傍に居られないなんて、考えられない。
「だったらもっと乱れてみせて、蓮」
　風吹はそう言うと、蓮の中心からするりと指を動かした。双丘のはざまを辿り、閉じた蕾をつつく。指を差し入れ、かき回すと、蓮の膝が戦慄く。
「それは……風吹しだい、じゃない？」
　蓮はそう言いながら、そっと膝を開いてみせた。自分の指を咥えこんでいるところと、じっと誘うようにこちらを見つめる目に、風吹の喉が上下する。
「煽ったこと、後悔するよ」
　風吹はそう言うと、蓮を強く抱きしめ、貪る様にキスをした。同時に後孔に自身の熱をねじ込む。充分に慣らしていないせいかいつもよりも狭い。
「悪い……痛くないか？　蓮」
「んっ、んっ……ふ、ぶきっ……」
　キスの隙間から風吹を呼びながら、蓮が風吹の背中を抱きしめる。
「痛く、ない……後悔なんて、しないから……もっと、して……！」
　蓮が耳元で必死に紡ぐその言葉に、不覚にも泣きそうになった風吹は蓮の体を強く抱きしめた。