26人が本棚に入れています
本棚に追加
第四幕
少年が天界につくと、目の前にある山に大きな城がそびえたっていました。
「天女はあの城の中にいる。しかしそこにたどりつくためには、約束の通り試練を受けてもらうぞ」
そう言われたさきには、つるつるに滑る坂と、その先に大きな門がありました。
「あの門の扉は四分の一刻(およそ30分)以内に閉まる。それまでに上に上ってくぐり抜けなければならない」
少年は滑る坂に苦戦し、扉はどんどん閉まって行きます。しかし諦める事なく、彼は何度も挑み、そして門が閉まる前に到達することが出来ました。
「よくやった。それでは次の試練に挑戦してもらおう」
その後、鬼が潜む迷路、小さな岩を飛び越えて行く池、鬼が打つ大砲をよけて進む吊り橋を越えて、最終関門の流鏑馬に挑むことになりました。
「馬に乗って、この弓であの的を射抜けば天女に会わせてやる。しかし、矢は一本だけだ。失敗したらキミには帰ってもらう」
少年は緊張しました。たった一本の矢で遠く離れた的に当てなければなりません。天女への思いを胸に馬にまたがり、彼は弓を引きました。
最初のコメントを投稿しよう!