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終幕
やがて少年とふたりの兄妹も大人になったある年の夏、天女が彼に言いました。
「そろそろ、私が来なくてもやっていけるのではないですか?」
しかし彼は首をよくに振り、
「あなたがいなければこれまでのことはありませんでした。そして今では……、あなたが好きです。一年に一度でもかまわない。夫婦になってくれないか?」
天女は驚きましたが、それでよければ、と、二人は夫婦の契りを結びました。
その後、二人は年に一度だけの逢瀬をつづけましたが、子宝にも恵まれ、たいそう幸せだったそうです。
このことはのちに七夕様の伝説になったそうです。
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