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「……正直に話してくれたお姉さんに、さらに質問です」
「もう、なんでもこいっ」
「その初めてしたものは、なかったことにしたいほど、イヤだったんですか？」
「……あ」
ーーーもしかして、傷つけた？
選ぶ言葉を、わたしはまた間違えた。
「ごめん、そういうつもりじゃ……」
「じゃあ、どういうつもりだったんですか？ おれ、すっごく傷ついたので、弁解して慰めてください」
わたしは、彼のこの発言で少し勘付いた。本当は、傷ついていないのだと。そして思い出す。彼がプロの役者であることを。
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