駅で寝る

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 月曜日の朝、熱を測ったら三十七度だった。昨晩は三十八度まであがったが学校は行こう。テストは受けないといけないし。美裕はトーストにマーガリンを塗った。  学校に行ったのはいいが身体が怠くてつらかった。どうにかテストを受け帰路に就く。家に帰るとバタンとベッドに倒れた。そして二時間くらいごろごろしていた。智花が学校から帰って来る。智花は美術部だ。部活をして帰って来るからいつも美裕より帰りは遅い。 「お姉ちゃん、具合どう?」 「うーん、良くないよ」 「病院に行ったほうがいいんじゃない?」 「そうだねー、でもお母さんに言うと怒られそうじゃない?体調管理をちゃんとしろって」 「あー、確かに」  智花は眉間に人差し指を当てる。 「お粥を作って来てあげるよ。梅干しもあったし」  そうして貰えると有難い。美裕は今日も午後になったらゾクゾクし始めた。
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