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-些かアレな夢見がち………と言うか、厨二病患者な方々ならば『ぃよっしゃああああぁぁぁっっ!!』と奇声を上げて、お喜び遊ばされることだろう。
-でも、俺はそうではない-
学生時代から、十年以上付き合い続けてきた、強気な美人妻(予定)がいて、式の日取りも半年後に決まっていたと言う、所謂『リア充』な俺。
仕事も順調で〝社畜〟と言うほどでもなく、職場の人間関係にも問題はない。ドラマティックじゃないだけで、順風満帆に歩んでいる、と思っていた。
今の生活に、何一つ不満だってなかった。そう、なかったんだ!なのに、なのに………
「麗しき勇者よ。余の妃になれ。」
「何言ってやがんだ、親父?!勇者は俺の妻にすんだよ!」
「兄様こそ、何言ってるのさ!勇者は僕のお嫁さんになるんだよ~!」
「ああ、愛しい勇者。どうか我の花嫁となってくれないか?」
「いい加減にしやがれっ!俺は男だっつってんだろうがっ!!」
「「「「全く、気にしない。何か問題が?」」」」
綺麗にピッタリ重なった四重音声で宣う、馬鹿とその息子ども。
「お前らはそうでも、俺は気にしまくりだ!問題しかねーわっ!!」
もう、怒りと呆れで、血管プッツンいきそうです。
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