魔王城での目覚め

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 中学時代に、誤って頭からバニラエッセンスをかぶり、あまりの強い香りに酔って、ぶっ倒れたのも良い(?)思い出………いや、笑い話か?  俺は家事全般、人並み程度には出来る。現在は、彼女と同棲中だが、独り暮らしの経験もあるから。  ただ『菓子作り』だけは、趣味兼特技でもある。ただ、作りたいときに、食べたいものを、と言うわけで、パティシエとかには向かないだけで。  まぁ、そんなの、今はどうでもいい………んだけど。さて、どうしよう。全裸のままってのもなぁ………。  風邪引きそうってほど、寒くはない。暑くもないけど。せめて、下着(インナー)くらい着させて欲しいんだが………。  念のために言っておくが。寝ている間に、イタされてはいないのだろう。躰には、何の違和感も痕跡も残ってないし………。  意識のない時に、イタされたとしても、流石に違和感くらいは残るって。特に男の場合は。  魔族と言っても、魔王と息子………魔王子とでも言おうか。まぁ、取り敢えず王族的なものなのだろうから、意識のない三十路前のオッサンを襲う、なんてことはしないだろう。いや、若返ってるけども!  と言うか。俺を妃だの・妻だの・嫁だのと言っていたけれど、どうなのか。最終的にを望んでいるのだろうか?  うん、その……………つまり、『肉体的コラボ』みたいなモノを、ね。俺は当然、無理なんだけど。向こうはどうなのか?
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