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「それでね、カナデ。早速で悪いんだけど、謁見の間に来てくれる?実は僕、父様達に『勇者を連れてくるように』って言われて来たんだ。」
まぁ………それは充分、予想の範疇だった。聞きたいことあるのは、こっちだって同じなのだから。
俺を攫っては来たものの、全員で押し掛けるとか、強制連行とかする気はないらしい。紳士なのか・そうではないのか、悩むところだろうな。
と言うか、謁見の間なのか?俺がいるからってのもあるんだろうが、ナートや他二人は実の息子だろうに。
次男(だと思われる)が『親父』って呼んでいたし、ナートも『父様』って呼んでいるところから考えて、親子仲が良好でない、とは思えないし………。
いや。公私混同は宜しくない。んん?謁見の間に呼ばれているのが、俺と三人の息子達だけとは限らないか………。
まさか、処刑されたりしない、よな?そうだったら、とっくに殺されててもおかしくないし…………。
ハッ!もしや、召喚された勇者(仮)の処刑は派手にやるべきことで、魔族的には娯楽的イベントとかなんじゃ……………
「…………あのね、カナデ。そんなことないからね?魔族だからって残虐行為が好きなわけじゃないから。」
……………え?魔族って読心術まで出来るのか?それとも、ナートだけ?どっちにしても、すげーハイスペ。
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