魔王城での目覚め

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 そもそも、普通に可愛いし。ナートとの子が、女の子なら、絶世の美少女………いや、〝マジ天使〟と言った感じの子が生まれるだろうことは、想像に難くない。  …………………………って、しっかりしろ、俺!目を覚ませ!!何、ナチュラルに『ナートとの子』とか考えてるんだよ、さぶイボが物凄いことになっとるわ。  いくら可愛かろうとも、ナートは男、俺も男!大体、結婚予定の彼女がいるんだから、浮気は駄目だ。  俺は本当に彼女を愛してるし、彼女も愛してくれているはずだ。『幸せにする』って誓ったのに………。 「カナデ、大丈夫?気分悪い?まだ、無理そうなら、僕から父様に伝えとくよ?」 「っあ、大丈夫。ちょっと考え事を………」 「ホントに?一応、信用するけど。無理させたくないから、ちゃんと言ってね?」  俺は安心させるように、笑顔を向けて頷いた。いい子だな~、魔王の息子なのに。魔族だからって全部が全部〝邪悪〟ってわけではないんだろう。  善悪と定義していいのかは疑問だが、ほぼ無害に近い魔族もいれば、本当に邪悪な魔族もいるのかも知れない。人間だって、そうなんだし。  善人もいれば、悪人もいる。魔族だって、本人の資質………と言うか性質次第なのだろう。  うん、決めつけるのってよくないよな。反省しなければならない。
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