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何故、今現在、こんなカオスな状態になっているか、と言うと。別段、特別なことはなかった、のだと思う。
いつもの仕事帰り。いきなり閃光に包まれて……気が付いたら、ファンタジーに使い古されたような中世ヨーロッパ風の場所にいた。雰囲気的には鹿鳴館のホールみたいな場所だった。薄暗く、ずるずるした………ローブって言うのか?そんなようなモンを被ったオッサンに囲まれていたことを除けば、だが。
-そのオッサンどもが言うには。今、この世界に魔王が現れて、あれやこれやで大変らしい。
俺としては、ワケがわからないし『だから、何?』って感じだったんだが。世界存亡の危機だとかで、世界を救うためには異世界から勇者を召喚しなきゃならんらしい。
まぁ、ありきたりなテンプレだよな、と思う。その勇者として召喚されたのが、俺でなければ。
何で俺みたいな一般人に、世界を救うとか大任押し付けてんだよ?と内心、毒づいたのは言うまでもない。
そこまでは、まだいい。そこで『勇者召喚』を察知した魔王とやらが、突如現れて、俺を攫って行ったのだ。
んで。ここ………魔王城に、俺は連れてこられたワケだ。いや、何でだよ?
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