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~橘結菜side~
なんの因果でわたしはこのオトコのとなりで今挨拶をしているのだろう?
「京都支店から参りました。橘結菜です。
京都ではサポートエンジニアをやっていました。こちらでは新しい部署に配属され、ワクワクしています。頑張りますのでよろしくお願いします。」
ペコリと頭を下げるとパチパチとまばらに拍手が起こった。
クスクスと笑い声もかすかに聞こえる。
ワクワクという言葉を言う時に若干力を込めたせいだ。
そして、わたしに引き続き、となりのスマートな高身長のオトコはおもむろに前に出た。
その完璧なルックスに女子社員たちのギラギラした視線がとなりにいるわたしにもわかるほどにつきささっている。
色黒な素肌にくっきりとした二重の目力のある目にスッと通った鼻筋、そしてモデルのような9頭身のその出で立ちは女子社員の目を捉えて離さない。
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