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小学生の頃、教室で三匹ほどハムスターを飼っていた。
みんなそのハムスターを可愛がっていて、僕もその内の一人だった。
代わる代わるお世話をして、可愛がって、可愛がって、ある日突然飼っていた内の一匹が死んでしまった。
病気では無く、何者かに殺されたみたいでその日の教室は悲鳴で覆い尽くされ、まるで地獄を見ているかのような空間だった。
あまりにも残酷な見た目で死んでいたから、体調を崩して早退した子が何人もいるくらいで生徒は誰一人として触れることすら出来ず、ひっそりと埋葬したのは先生だった。
その後残っていたハムスター達の世話を引き受ける者はおらず、僕だけが平然と世話をしていた。
どこからか、あれは共食いだったのでは無いかと噂がたっていた。
だから、みんなは「どうしてそんなものに触れるの」と慄いた様子で僕と残っていた二匹のハムスターを遠目に見ていた。
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