エピローグ

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私、赤ちゃん産んだんだ……。 得も言われぬ感情がじわじわと込み上げてくる。ようやく痛みからも解放され、安堵感でいっぱいになった。 「はい、赤ちゃんですよ。抱っこしてあげてくださいね。」 生まれたばかりの赤ちゃんを胸の上に乗せられ、私はそっと手を添える。小さくてしわしわで、まだ目もしっかり開いていない不思議な状態なのに、それでも愛しさが込み上げてくるのはなぜなんだろう。 「可愛い……。」 「うん、可愛い。」 圭佑さんは目を潤ませながら優しく微笑んだ。 ほんの少しの触れ合いの後、赤ちゃんはまた助産師さんの手に戻り、いろいろな処置をされている。 私は分娩台の上でしばらく経過観察されているため、ぼんやりとその動きを見ていた。 陣痛から出産まで、とにかくすごかった。 痛みや苦しみ、我慢、そして希望。 圭佑さんが着いていてくれなければ乗り越えられなかったかもしれない。 こんな大変なことをお姉ちゃんは一人で乗り切ったのかと思うと、今更ながら切なくて胸が苦しくなった。
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