鬼島くん、参上

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「…あ゛?」 鬼島くん、むくっと少し起き上がると、寝ぼけ眼で先生をちら見。で、面倒くさそうにチッと舌打ちした。 「…んだよ、まだ授業終わってねぇじゃん。」 そしてまたもぞもぞ寝る姿勢に。 「こらーーーっ!!鬼島くん起きなさい!!!終わってないから起きなきゃいけないんでしょうが!!!」 先生、大絶叫。生徒、爆笑。 これはうちのクラスでよく目にする、とても普通な光景。今こうして先生の話を無視して寝ちゃってる、この鬼島 律くんは、あたしのクラスメイトです。 「ミッション系の学校に通ってます」って言葉が最強に似合わない不真面目さんで、神さまとか全っ然信じてなさそう。いや、あたしも神さまを盲信してるわけじゃないし、そもそも正式にクリスチャンとかになってる訳じゃないし、家には普通に仏壇とかあるけども。 とりあえず、鬼島くんは神さまとかそういう世界から対極の位置にいるようなヤツなのです。 なのに。 その鬼島くんは、神様に贔屓されたとしか思えないほどイケメン、だったりする。
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