1章:ずっと一緒だと思っていた…

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楽しい時間を過ごしていると、考えてしまう。いつまでこの関係が続くのだろうかと…。 お互いに気持ちが全くなかったら、ずっと友達のままでいられる。 でも、片方に好きという気持ちがある場合は、このままではいられない。 私の気持ちは、既に悲鳴を上げていた。ずっと一緒に居たいのに、このままだといつか愁を困らせてしまう…。 そうなる前に、ササッと早く気持ちを告げて、離れた方がいいと頭では分かっていても、なかなか思うようにはいかず…。 それから暫くの間、ずっとこんな状態が続いていた。 そんな時、急に訪れたのだ。愁の傍に居られない日が…。            ◇ 夏休みが過ぎた頃辺りから、お店によく女子高生が現れるようになった。 最初の数回は、よく買い物に来る程度だった。 いつしか愁がレジを担当する時を狙い、ただ買い物をするだけではなく、ちょっとした何気ない会話をするために、話を広げ始めたりしていた。 始めは愁も嫌がっていた。バックヤードで、「困ったな…」なんて嘆いていた。 いつしかそれが一転し、楽しそうにその子と話している愁がいた。 私は内心、物凄く焦っていた。あの女子高生に愁を持っていかれるんじゃないかと、一抹の不安が過った。 愁の一番隣に居るのは私だ。そこは私の特等席だったはずなのに…。 気がついたら、いつの間にかその位置が簡単に覆ろうとしていた。 私はどうしてもそれが許せなかった。愁、どうして?そんな子に簡単に隙なんて見せないでよ…。 愁のせいにしたって仕方ない。だってこれは私自身の問題なのだから。 そんな自分に段々腹が立ってきた。新たな存在が現れたことで、私の中で何かが大きく変わり始めようとしていた。
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