番外編:片想い~愁の彼女side~

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もっと彼と話してみたい。 でも、彼は仕事中なため、これ以上会話を繰り広げることはできなかった。 「また何か困ったことがあれば、声をかけてくださいね」 やっぱり、このまま終わらせたくない。 また困ったフリをして、話しかけてみようとしたその時だった。 「愁、これなんだけど、どこに出せばいい?」 突然、目の前に女性店員さんが現れた。 どうやら彼の名前は、愁であることが判明した。 しかも、彼のことを呼び捨てにしていたので、二人はかなり親しげであることが分かった。 もしかしたら、既に二人はもう付き合っているという可能性もある…。 居た堪れなくなり、その場をすぐに離れた。 せっかく彼に会いに来たというのに。既に気になる人には彼女と思わしき人がいた。 運命と感じた恋は、あっという間に玉砕したのであった。            ◇ あれから暫く、あのコンビニへ足を運んでいない。 私は怖くて、あの場から逃げ出した。彼と親しげに話す彼女に嫉妬してしまったからである。 店員同士なのだから、仲良くするくらい当然だ。 寧ろ店員同士の仲が悪いお店になんて行きたくない。店の雰囲気が悪いからである。 だから、あの女性店員さんと彼が仲良くしていることなんて、当たり前のことなのに。 どうしても、呼び捨てにしていることが、ずっと頭の中で気になっていた。 もう一度、お店に行き、二人の様子を確認してみればいいだけの話だ。
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