謎の招待状

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〝11月13日 金曜日 鬼屋敷公園へ来い〟 という変な招待状が届いた。 黒い便箋に血の様に赤い文字。 宛名は分からない。 地図が書いてある。 面白そうなので行ってみることにした。 ——その公園は異空間の様だった。 誰もいない。 〝スタート!〟 の合図で 妙な仮面を被った誰かが、 こっちに向かって走って来る。 何だ?誰だ? 手に握っているのは、ギラギラ光るナイフだ。 「復讐よ!!」 復讐? 何の? 走りながら 自分の罪を思い出す。 痴漢 性的暴行 誘拐 監禁 etc… 俺ってこんなにも 罪を犯していたのか?   気付いたら仮面たちは増えていた。 ゾロゾロゾロ… かなづちやら、のこぎりやら 手に持っている武器は様々だ。 恐怖で体が震えて 額から汗が吹き出してくる。 はぁはぁはぁ…… どこまで追いかけてくるんだ?! 何だあの仮面たちは?! 俺に復讐しに来たのか?! 足が絡んで転倒した。 近付いてくる仮面たちは昔映画で見たことがあった。 …ジェイソンだ!!! みんなが一斉に仮面を外す。 復讐に燃えている人の顔は何よりも不気味で、 喜びに満ちていて、 何よりも怖かった。 殺されるという恐怖に体中が震え… 背筋が凍り… 股からは生温かい液体が流れ出る。 こ、殺される… 声が…出ない。 神様、お願いだ! …タ…ス…ケ…テ…クレ!   不気味な夜空に歪な光が振り上げられ、 鈍い音が頭蓋骨を響かせる。 鮮血の噴水が噴き上がり、 眼球を真っ赤に染め上げた。  …この世の罪深き人間たちに告げる。 黒い封筒が届いたら気をつけろ!! end
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