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「あああと、真帆も反省してました。あなたに言い過ぎたとね。気が動転していたので暴言を吐いてしまったらしいですね」
「あ、いえ!あれは最もな発言でしたし、白鳥さんは何も悪くないですから!」
「そう言ってもらえるとありがたいです」
「みなさんにご迷惑おかけして……落ち着いたら一度ご挨拶に伺います」
豊田さんも星野さんも、あんなに私を支えてくれたのに。本当に申し訳ない。
藤堂さんはコーヒーをそっと啜って答えた。
「みんな寂しがってます。いつでも来てください。というか住んでください」
「なんでよ」
「ああ、そうか、急に家を出るとなれば明美さんも困ってしまいますもんね」
「そういう問題じゃなくて!」
ほんの数分話しただけなのに疲れる。ツッコミが追いつかない。この男、やっぱりめちゃくちゃすぎる。
何でさっきの玄関先のシーンで終われなかったんだろう?相変わらずこの人にはスマートさが足りない。
残念。残念すぎるよ藤堂涼介。
「安城さん」
「なんですかもう!」
「今までの人生、こんなに幸せな時間を過ごす時が来ると思いませんでした。
ありがとうございます」
突然出た言葉に面食らう。さっきとのテンションの違いに、私の気持ちは追いつけない。
「お、大袈裟な……私なんて命を助けてもらったのに……」
「言っておきますけど、それを気に負って私の側にいるようなことはやめてください。嫌になったらいつでもそう言っていいんですから」
彼が苦笑しながらそう言ったのを聞いて、ムッとする。テーブルに拳を叩きつけて、私は強く言った。
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