僕の愛する君へ

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 僕はクロと一緒に死ぬつもりだった。 でも、出来なかった。里親を探したが、7歳の猫は、子猫と違い貰い手が決まらなかった。  両親や兄が話していると、僕の宝くじで当たったお金の事を相談しているように思えて仕方がなかった。被害妄想なのか事実なのかわからないが、実際、もう少しでこの世を去る僕にはお金なんかどうでも良かった。  だけど、人が苦しんでいる時に、相変わらずギャンブルや買い物等を続けている家族にはお金を遺したくなかった。
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