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僕が中学に入学する時に、兄は高校を卒業した。
兄は進学をせずに、就職して都会に行ってしまった。この町には仕事がなかったからだ。
兄は学校の成績は良かったらしい。兄が中学の時に担任をしていた先生が話してくれた。
進学だってそうだ。お金がないと大学にも行けないのだ。
でも僕はお金がない事を理由に、進学を諦める事はしたくなかった。
みんなは塾に通い、滑り止めを受けてから志望校を受験する。僕には滑り止めを受けたところで、私立の高校には行けないのはわかっていた。
志望する高校に合格出来る確率は70%だった。ランクを下げるように担任から言われたが、僕は首を縦には振らなかった。
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