19人が本棚に入れています
本棚に追加
「福田。お前ならどうする。」
「俺なら?そうだな、まず、お賽銭箱と勘違いしてお金を入れた人がいるって、警察に行って説明・・」
「違うっ!」
俺の話を遮ってタケシが怒鳴った。
「タケシ?」
「福田が神様なら、この絵馬を書いた奴にどんなことをするんだよ。」
タケシが血走った眼を俺に向けてきた。
「さっきみたいな、手にするものを全部ブーメランにするとかさ、そんな風な。」
タケシがジワジワとにじり寄ってきた。
「どうせお前も思っていたんだろ?ミカン箱の賽銭箱も、こんな板切れ置いただけの絵馬も、なんちゃって神社も、間抜けなアラフィフニートの馬鹿な思いつきだって。」
血走った目が吊り上がって、殺気立っていた。
タケシの近づくのに合わせて俺は後ろに下がった。
最初のコメントを投稿しよう!