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「神様!タケシに天罰を!」
瞬間、バチンッ!と大きな音が炸裂した。
途端にタケシの腕を押さえる力がなくなった。
何が何だかわからなかった。
深呼吸を二、三度繰り返して、やっと自分が見えざる力によって助けられたことに気がついた。
俺は身をよじりながらタケシの下から這い出て、タケシから少し離れた。
タケシはうつろな目をしながら俺を押さえる姿勢そのままだった。
そして、俺が這い出て数秒後、ゆっくり倒れた。
タケシが倒れて動かないのを見て、俺は四つん這いで恐る恐るタケシに近づき、姿勢を変え、タケシを足で軽く蹴ってみた。反応がない。
だが胸やお腹の膨らむ様子から呼吸が止まっていないことは見て取れた。
「気を失っているのか。」
俺はほっと胸を撫で下ろし、ヨロヨロと物置の外に出た。
いつの間にか夕方で夕陽がキレイに輝いていた。
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