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「え?お賽銭で生活潤ったから一生ニート宣言?」
「ちげー。うん。いや、それは宣言してもいいけど。違う。とにかく、お賽銭がもっと入るように、つい一週間前に絵馬っぽい板を大量に置いて、吊るすところを作ったんだよ。」
なんだよ。タケシ、今まで無職だったのが信じられないぐらいアクティブだよ。
映画版ののび太ぐらい活動的じゃないか。
「そしたら、その絵馬もみんな勝手にお金を置いて書き始めてさ。それが結構な数になってさ。」
「え?ひょっとして、その処分をどうするかって相談?」
タケシは顔を横に激しく降った。
あまりの激しさに阿修羅三面顔に見えるぐらいだった。
「違う違う!絵馬は燃やして処分するよ。」
「ああ、お焚き上げ。」
「いや、ごみに出したらかさばるから燃やすだけ。燃やして灰にして桜の木に撒く。」
悪意に満ちたココ掘れワンワン。
「それはいいとして、絵馬ってさ、結構面白い事が書いてあんだよ。」
コイツ、人の切実な祈りをなんだと思ってやがる。
「面白いから、福田も読みたいかなーと思って。」
おいおい、俺まで人外だと思っているのか。
タケシ、心外だなぁ。人外で心外だなぁ。
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