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五年前、タケシがセクハラ、パワハラ、スメハラ、ワンピハラなどなど、あらゆるハラスメントを理由に会社をクビになってから、こんなに笑うところを見たことなかったなぁ、と俺は思い返した。
「まあ、おもしろい。」
「で、どうする?」
見事に言葉が足りない。
「え?どうするって?」
「いや、福田が神様だったら、どうしようと思う?この絵馬見て。」
ああ、俺が神様だったらの話ね。だろう系の話ね。もしもボックス的な話ね。
「そうだなぁ。おさむ君がこれから死ぬまでの間に持つことになる、ありとあらゆる投げるものがブーメランになるようにするかな。神の力で。」
「うまい!IPPON!」
あ、大喜利大会やってたんだ。
「山田くーん!座布団一枚!」
タケシの謎のオーダーは、タケシんちの物置の隅っこの隙間に吸い込まれるように消えた。返事も座布団も届けに来る気配もなかった。
「シュールなボケ。」
と、俺は呆れながらも、得体の知れないモンが座布団を運んでくると嫌だなと少し緊張した。
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