3節

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3節

 「おいバカガラス、もうすぐ着くぞ~」  深夜0時を回る頃、仁は1人車を走らせていた。  車内では激しめのロックミュージックが爆音で流れている。  仁の趣味では無いのだが、  眠気に負けないように、こうやって激しい曲で   無理やり意識を保っているのだ。  「よし、前に橋が見えるな。 そこで降りろ」  服についた小型の無線機から賢人が指示を出す。  仁は車を道の脇に止め、外に出る。  そして少し厳つい丸眼鏡を取り出し、装着する。  この眼鏡は賢人お手製の眼鏡で、夜間調査のためのライトと  パソコンに映像が直接送れるようにカメラを取り付けた  便利なアイテムなのだ。(仁はデザインが気に食わない様子)  「一応、もう一度この橋にでる怪異の話をしておくぞ……」
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