28人が本棚に入れています
本棚に追加
ちりん、と風鈴の音。
ふぁぁと、あくび。
そよ風が心地よいゴールデンウイークの初日。
昔から寝るのが好きだったけど、この頃は特に眠たい。
うたた寝から覚め、干していた布団を取り込むもうとベランダに出る。
真っ青な空を遠く、一筋の白線が流れていく。
飛行機雲かな。
少しずつ傾いていく光に目を細め、物干し竿にかけてあった布団に顔を埋めると、おひさまの匂いが包み込んだ。
今夜もぐっすり眠れそう。
よっこいしょ、と両腕を広げて布団を抱え部屋に入ろうとしたとき。
ズドン。
大きな音ともに、ふわふわな布団が腕から床に滑り落ちた。
なに?
あっけにとられ視線を足元に落とすと、もっと驚いた。
赤ちゃんだ。
人間の。
最初のコメントを投稿しよう!