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それから、連休に入り一輝の家族、蒼太と颯、風香で温泉旅行に行った。
颯が住んでいる街から、電車で2時間の自然豊かな場所にその旅館はあった。外観が古い、老舗旅館だが、中は改築されてとても綺麗だった。
部屋も、綺麗な広い和室で、窓から見渡す景色ざ緑が生い茂る山々で絶景だった。
「凄いいい所だねー!!しかもこの部屋も広いし!」
颯と蒼太と風香の3人は同室で、風香が一番テンションが高い。いつもの事だけれど、今日は更に高く思う。
「早速露天風呂、入っちゃお!」
風香は、準備をして隣の部屋に行き、一輝の母を誘って露天風呂に行った。
「ったく、落ち着気ないやつだな。俺達も行こうか?颯。」
「うん。」
颯はいつもの笑顔で頷いた。
蒼太と颯は、2人で露天風呂に向かった。一輝達は後から来ると言っていたから先に行くことにしたのだ。
颯達は脱衣場で服を脱ぎ、内風呂の扉をスライドして開けた。
洗い場が両サイドにあり、その奥に長方形の風呂があった。2人は洗い場で身体を洗った後、湯船に浸かった。
「はぁ〜極楽だなぁ〜」
「プッ、蒼兄ぃおじいちゃんみたい。」
「まだ、俺は38だ。」
「あはは。蒼兄ぃはなんで結婚しないの?もういい歳じゃん?」
蒼太は、何年も一緒にいるけど、彼の彼女とか話を聞いた事が無かった。颯のようなイケメンというよりメガネを外したら、目が少し大きくなって若返って可愛くなる。それを本人は気にしてメガネを掛けている。
「結婚しないんじゃなくて、できないんだ。相手いないしなぁ〜」
蒼太は苦笑する。
「じゃあ好きな人は?」
「今はいないなぁ〜」
「じゃあさ、好みの女の子は?」
一輝の母さんみたいな人かな。明るくて温かい人。かな〜。」
「なになに、もしかして、おばさんの事好きなの?」
颯はニヤニヤする。
「バカ、違うよ。でも、理想ではあるよなぁ」
「ふ〜ん。」
「颯はどうなんだ?お前、学校でモテまくってるだろ?彼女とかいないのか?」
颯は、いつも笑顔になる。
「いないよぉ〜」
「そうか、好きな人は?」
颯は、いつもの笑顔をしながら、胸がズキンとする。
「いないなぁ〜」
本当は、一輝が好きだけど。
「そっか〜。」
蒼太は、少し笑い、外風呂に行こうと言った。
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