性の目覚め

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その日を境に、颯は自分が興奮を覚える男の身体を探し始めてしまう。 体育などで着替える時、クラスの男子の身体をチラッと一瞬見て頭に記憶していく。 それに、学校の他の生徒、街ゆく人、全て男性の身体を記憶していく。 そして、その中で気に入った身体を想像す。 颯は部屋のベッドで横になり、目を瞑る。 今日は、街で見掛けたタンクトップに半ズボンで歩いていた、20代位の男を想像する。 ”顔はそこそこイケメンだったよな。大胸筋の付き方良さそうだった。それに、少しタンクトップの上から乳首が勃ってるの見えたんだよなぁ〜エロく見えた〜。” 颯は、ズボンとパンツを下ろし、自身のそれをいつものように上下にしごいていく。 「気持ちいい」 誰にも聞こえないように囁く。 ”短パンの上からでも、分かる。絶対あれは大きいよなぁ〜、見てみたいなぁ” 颯は、更にそれをしごく。 「あっ、あっ、イクッ」 颯は、自分の手に白濁したものを吐き出した。 手にべっとりついた、それを見て思う。 「なんか虚しい感じがする。」 颯は、手を洗ってから、何事も無かったかのように、隣の家に行った。 「こんばんは〜!」 玄関の扉を開けて、家の中に入っていく。颯の両親が海外赴任で日本を離れてから、従兄弟の蒼太と同居はしていた。だが、仕事で遅くなる事も多くて、一輝の両親にお世話になる事が多くなっていった。その時から好きに入ってきていいといわれていたので、その様にしている。 リビングの扉を開けると、キッチンで一輝の母と妹の風香が晩御飯の用意をしていた。 「あら、颯。ご飯もう少し待ってね。」 「は〜い!一輝の部屋で待ってま〜す。」 颯は、”あのいつもの笑顔”をして、一輝の部屋に行った。 「か〜ずき〜!」 颯は、一輝の部屋に入ると、一輝は着替えていた。 「お前なぁ〜ノックぐらいしろっていつも言ってり、だろ?」 颯は、その場で一瞬固まってしまった。 一輝は、上半身を脱ぎ、ズボンを脱いだ所だった。 パンツ一枚姿の一輝を見るのは久しぶりだった。 一輝の身体は色白く、細身だが程よい筋肉の付き方をしていた。 それに、パンツはボクサーパンツで、一輝のそこの部分が膨らんでいた。 ”大きそう” そんな事思ってない風を装いながら、いつものように、一輝の部屋の奥にあるベッドに寝転がる。 「ご飯まだみたいだから、寝てるね〜。出来たら起こして〜」 一輝はため息をつく。 「しょうがないなぁ〜」 颯は、一輝を背に横になる。そして、下半身が勃ち上がりそうになるのを抑え込む。 一輝の事が好きで、やっぱり身体も一番好きだと自覚した。 次の日から、颯は毎日一輝の事を想像して自慰をはじめた。
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