第6話 『南極の欠片』 その3

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第6話 『南極の欠片』 その3

 地球が、まだあった頃、ここは南極だった。  小さいとはいえ、そのかけらなのです。  ロボットくんは、どんどん、地下を掘ります。  もちろん、普通に掘れば、回りが崩れますから、そうならないように、絶妙な計算と、必要な補強をしつつ進みます。  ついでに、階段も構築します。  嘘みたいな、ロボットくんなのです。  ロボットくんの片方が、地上に残っていて、資材の調達、食糧の差し入れ、安全管理などをしています。  掘る深さは、2000メートル程度だと思われます。  南極は、結局のところ、人類には謎のまま、地球は、ばらばらになりました。  もとの塊が残っているのは、ここだけだったのです。  太陽に比較的近い位置を、公転していたため、表面の氷は、ちょうど良いくらいに、消えていました。  また、使える水も、まだたくさん残っておりました。  ま、だから、住めてもいたのです。  こういうのは、運まかせです。            ・・・・・・・・・
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