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それは突然、オレ達の日常を粉微塵に破壊した。
「これより我が国はトロン将軍の指揮下に置かれる!全国民は将軍と共に生き、共に死ぬのだ!」
王様が何の前触れもなく退陣し、国を司る全ての決定権をトロン将軍が握ることになった。
当然、オレを含めた国民全員が困惑した。これまで心優しい王家の血筋の者が国を導いてきたのに、いきなりちゃぶ台をひっくり返されたのだ。皆、これからどうなるのかと慌てふためいていた。
「まず全国民は番号で管理、生活状況から位置情報までチップで管理するため、これより順次インプラント手術を行っていく!」
一体何があってこんなことになってしまったのか。訳が分からないまま、事態はどんどん先へと進んでいく。
置いてけぼりにされていく国民。
その国民をいいように扱っていく軍人とトロン将軍。
だがオレは――
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