0人が本棚に入れています
本棚に追加
起き上がるとそこはベットの上だった
酷い頭痛だったがそれを気にする余裕がないほどに自分の目を疑った
懐かしい青い布団カバー
妙に厚かった枕
黄色いカーテンの隙間から差し込む光
そんなはずはない
そもそも俺はベットで寝ていない
それにこれは実家の俺の部屋じゃないのか?
夢であって欲しいと願うと同時に
もし あくまでもしだが現実なら6年前
15歳の時の俺の部屋だ
つまり彼女はまだ生きている
咄嗟にポケットに手を入れてある筈のスマホに手を伸ばそうとした瞬間
自らの存在を主張しようとする枕元のスマホのアラームに酷く驚いた
「あっ そうかこの時はまだこの世代か」
今使っている世代から2世代も前のスマホだった
当然といえば当然だ とはいえ自分が愛用していたスマホなのだ 操作を間違うはずなどない
「あー懐かしいなぁ この時はまだパスワード 誕生日にしてたっけ」
今思えばパスワードの意味など皆無だったなと過去の自分に反省を促したい
日付は4月9日 時刻は午前6時32分
一応まだ起きるには早いはずだが色々と確認しなくてはいけないことがいっぱいだ
最初のコメントを投稿しよう!