スイーツブッフェ・リベンジ

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 それから一週間が過ぎた。俺はまた先週と同じ駅前でソワソワしていた。  これだから待ち合わせは馴れない。いつ来るのかと走ってくる彼女を想いながら、ストロベリーミントキャンディをガリガリ噛んだ。  先週より幾分気温が下がったらしく、吹き付ける風に背中がゾクゾクする。俺はポケットに手を突っ込んで、はぁ、とため息をついた。その瞬間吸い込んだ空気は、ミントの清涼感と相まって、余計に冷たく感じられた。  三つ目のキャンディを噛み砕きながらふと目線を上げると、小走りでこちらへ向かってくるトレンチコートの彼女。俺はポケットから右手を出して掲げた。  彼女の笑みが遠くに見える。それだけで、『こんな幸せなことなんか他にない』だなんて、キャラでもないことを思ってしまう。  俺はゆっくり、彼女の方に歩みを向けた。  ーーキキーっ!  突然、耳をつんざくような車のブレーキ音が聞こえた。その瞬間からは、まるでスローモーションのようだった。  駅前の駐車場から出てきた車が、急にスピードをあげる。それは、走ってくる彼女めがけて突っ込んでいく。 「佳英…………っ!」
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