9人が本棚に入れています
本棚に追加
「智明くん……。私のこと、疑ってるの?」
「じゃあさ、俺に見られたくない内容の通知って、どんな理由があるか教えてよ」
(浮気じゃないって説明しなきゃ……。でも、こんな形でこんな風に打ち明けたくなかったな……)
私は旅行の時にペアアクセサリーを作りたかったこと、そのアクセサリーが指輪で、それが欲しいって言う彼女は重くないか心配だったこと話した。
泣きそうになるのは我慢して、伝えたいことをちゃんと伝えた。
智明くんがはっと息を飲んだのが分かった。
「桜子……。俺、ごめん。あの……」
でも私は、悲しくて。苦しくて。
「……ごめん。今日はもう帰る」
そう言って、彼が何か言う前に部屋を飛び出した。
最初のコメントを投稿しよう!