13.好きなものを好きだと思うのは悪いことなの?

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 まるで小学生児童が先生にするみたいな従順そのものなその仕草に、一斗(いっと)がクスクス笑って。  善蔵(ぜんぞう)が「そんなに鯱張(しゃっちょこば)らんでも相手は一斗(いっと)だから大丈夫だよ」と声を掛けてくれた。 「でもっ。先生は先生なのでっ!」  それでも日織(ひおり)は譲るつもりはないらしい。  言って、「一斗(いっと)さんもそのつもりで私のこと、ビシバシ鍛えていただきたいのですっ!」とカウンター向こうの一斗(いっと)へと身を乗り出して見せる。 「わー。これは僕も責任重大だぁ」  そんな日織に、一斗(いっと)はあくまでもマイペースに微笑むと、「じゃあ、始めようか」と〝授業〟開始の宣言をした。
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