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それを聞いた一斗が
「わー、僕、答え間違えちゃったか」
と心底残念そうな顔をして。
それが日織にはおかしくてたまらなかった。
「一斗さんってば、変なのですっ。一斗さんは一斗さんなので、お答えに間違いも正解もないと思うのです!」
フンッと鼻息も荒く一斗の考え方は貴方だけのものなのだから、私の好み云々なんて気にする必要はないのですっ!という気持ちで彼の考え方を全力で肯定したら、
「わーん! 何か、日織ちゃんから思いっきり脈なしって言われてしまったのですっ! 悲しいのです!」
と一斗が、日織の口調を真似て嘘泣きをして見せる。
他の人にされたら腹立たしい真似っこも、何故か一斗には腹の立たなかった日織だ。
きっと修太郎さんに感じているのとは違う意味で、一斗さんには私、一目置いているんだろうな、と思ったりした日織だ。
「一斗さん、馬鹿なことを仰ってないで、真面目にお仕事を教えてください」
そのくせ思ったことはビシッと言うところが何とも日織らしくて。
一斗は日織という女の子は本当に奥深いな、と思って感心する。
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あけましておめでとうございます!
本年もどうぞ宜しくお願いします(○︎´Δ`人)
2022/01/01 鷹槻れん
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