13.好きなものを好きだと思うのは悪いことなの?

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 それを聞いた一斗(いっと)が 「わー、僕、答え間違えちゃったか」  と心底残念そうな顔をして。  それが日織(ひおり)にはおかしくてたまらなかった。 「一斗(いっと)さんってば、変なのですっ。一斗(いっと)さんは一斗(いっと)さんなので、お答えに間違いも正解もないと思うのです!」  フンッと鼻息も荒く一斗(いっと)の考え方は貴方だけのものなのだから、私の好み云々(うんぬん)なんて気にする必要はないのですっ!という気持ちで彼の考え方を全力で肯定したら、 「わーん! 何か、日織ちゃんから思いっきり脈なしって言われてしまったのですっ! 悲しいのです!」  と一斗(いっと)が、日織の口調を真似て嘘泣きをして見せる。  他の人にされたら腹立たしい真似っこも、何故か一斗(いっと)には腹の立たなかった日織だ。  きっと修太郎(しゅうたろう)さんに感じているのとは違う意味で、一斗(いっと)さんには私、一目置いているんだろうな、と思ったりした日織だ。 「一斗(いっと)さん、馬鹿なことを仰ってないで、真面目にお仕事を教えてください」  そのくせ思ったことはビシッと言うところが何とも日織らしくて。  一斗(いっと)は日織という女の子は本当に奥深いな、と思って感心する。 --------------------- あけましておめでとうございます! 本年もどうぞ宜しくお願いします(○︎´Δ`人) 2022/01/01 鷹槻(たかつき)れん ---------------------
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