15.甘やかしと言う名のお仕置き*

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 その様を見ているだけで目尻が下がりまくりの修太郎(しゅうたろう)だった。  もちろん日織(ひおり)の洋装に合わせて自分もタキシードを着る羽目になったのだが、それはこの際どうでもいいとか思っている。  あくまでも〝修太郎にとっての主役は日織〟なので、自分は彼女の横に立って浮かなければそれで十分。  もっと言えば日織だけ単独で撮るんだって構わなかったくらいだ。  ワクワクルンルンの日織が言うままに適当に黒のタキシードを着ることになった修太郎だったけれど、日織の方はそうは思わなかったらしい。 「修太郎さんのタキシード姿! 本当にかっこよくて……私、どうにかなってしまいそうでしたっ!」  もじもじしながら自分を見上げてくる日織に、「貴女のその視線に僕の方がどうにかなってしまいそうです!」と修太郎は心の中で叫んだ。
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