15.甘やかしと言う名のお仕置き*

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*** 「洋装も良かったですが、やっぱり修太郎(しゅうたろう)さんの和装は格別に素敵だったのですっ!」  スマートフォンの画像フォルダを開いて画面をスワイプさせながら、日織(ひおり)がうっとりとつぶやく。  今日は写真の前撮りの打ち合わせも兼ねていたので、ふたりで軽く衣装合わせをした日織と修太郎だ。  そのときの様子を撮った写真を見ているらしい。  実際には和装の試着はドレスとは違い、今着ている服の上から羽織る程度だったのだけれど、日織は実家から持たされた白無垢(しろむく)のほかに、レンタルで色内掛けも着ることになっていたので、何着か気になるものを羽織らせ(しちゃく)させてもらった。  修太郎の方は神崎天馬(ちちおや)から持たされた黒五(くろいつ)紋付羽織(もんつきはおりはかま)を着ることになっていたけれど、一応それも前撮りまでに持ってきて欲しいと式場から言われて、日織の白無垢と一緒に持参していて。
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