19.始まりの日*

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***  日織(ひおり)の小さな身体に、そのお腹は本当に大きく見えて。 「……しんどくないですか?」  日織の足元に(ひざまず)いて、自分のものより五センチ以上も小さな足に、浮腫(むくみ)防止の着圧靴下を履かせてやりながら、修太郎は心配そうに眉根を寄せる。 「もちろん、重たくって苦しくってすっごくしんどいですっ。靴下だってお腹が邪魔で自分で履けませんし」  いつも履かせてくださって有難うございます、と続けながら、お困り感満載の言葉とは裏腹。  クスッと幸せそうに笑うと、日織は「でも」と続ける。
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