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「でもっ、このお腹の中に修太郎さんと私の赤ちゃん達がいるんだって思ったら、すっごくすっごく幸せで……不便なことさえも嬉しくてたまらないのですっ」
スリスリとお腹をさする日織を見て、修太郎も彼女の小さな手に自分の手を重ね合わせずにはいられない。
「それも二人一気に、ですしね……」
修太郎のつぶやきに呼応するように日織越し、ふたりの手をポコッと蹴り上げてきたのは、果たしてどちらだろうか?
日織のお腹の中にはいま、男の子と女の子の双子の胎児が入っている。
それじゃなくても小柄な日織だ。
長身の修太郎の遺伝子も一緒に受け継いだお腹の子らは、きっと彼女にとっては大きすぎるほど順調に育っている。
お風呂の時に服を脱ぐと、自分のおへそが内側からグッと押し出されて出べそになっているように見えるのが、何だか可笑しくてたまらない日織だ。
臨月まではまだもう少し間があるけれど、(私のお腹の皮、破れずに持つかしら?)と時折不安になってしまう。
それはどうやら修太郎も同じようで。
「早く生まれてこないと日織さんのお腹、どうにかなってしまいそうですね」
いつの間にか日織の手を離れて載せられた修太郎の手の温もりが、布地越しにホワホワと感じられるのが心地よい。
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