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「な、何だかちょっぴり照れ臭いのですっ」
言いながら日織が修太郎の求めに応じてひざの間に控え目に腰掛けたのを確認して、修太郎はあの頃とは違って大人の女性へと成長した日織のほっそりとした腰にゆるゆると手を回す。
「お風呂上がりの日織さんは、子供の頃みたいに体温が高くていらっしゃる」
わざと耳に一瞬触れるように頬へ触れて、頭頂部に鼻を寄せてスーッと深呼吸をする。
「しゅ、修太郎さんっ」
日織が耳まで真っ赤にして照れるのが可愛くて、修太郎は彼女の後ろ頭を見下ろしながら口の端に淡く笑みを刻んだ。
「ではお読みしますね。そうだ。あの頃みたいに臨場感も出すとしましょう」
言って、姫カットの日織の髪の毛をそっとかきあげると、耳朶にチュッとリップ音を立てて口付けた。
「ひゃっ、修太郎さんっ、くすぐったいのですっ」
すぐさま日織が首をすくめて修太郎を振り返ってきたけれど、修太郎はそれを無視して「上、脱がせますね?」とつぶやいて。
その声に驚いたように身体をすくませた日織に、「いい子だからじっと」と頭を撫でてパジャマのボタンに手をかける。
全てのボタンを外し終えた修太郎が、日織のパジャマを彼女の肩から落とすと、すべすべの背中が小刻みに震えているのが目に入った。
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