1.修太郎さん、まだお話がっ*

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 風呂上がりで上気した日織(ひおり)の肌の上に、可愛らしく飾り立てられた宝石みたいなチョコたちをデコレーションしてみたくて。  修太郎(しゅうたろう)を怒ったように見上げながら「そんなことをなさったらベッドが汚れてしまいますっ!」と日織がごねるから。「だったらこうしましょう?」とフワモコパジャマを脱がせないままに前開きのボタンだけ全開にして事に及んで。  日織の熱で溶かされたチョコレートが彼女の白い肌を溶けて流れ落ち、パジャマを汚してしまった。  行為のあとベタベタになった身体を清めた日織に修太郎は自分の服の中から比較的タイトなシャツをパジャマ代わりに用意したのだ。  風呂上がりの、非常に格好の日織からそれを剥ぎ取ってもう一度抱いたのは何時くらいのことだっただろう。  結果、自分は今の今まで寝落ちしてしまって。  目が覚めたら再度それをしっかり着込んだ日織から、彼シャツ姿のご褒美をもらってしまった。 「最高のバレンタインです」  日織と過ごすバレンタインデーは、恐らく毎年自分史上最高を塗り替えていくのだけれど。  それでも〝今この時こそが〟最高なんじゃないかと修太郎は思ってしまう。
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