7.どちらに転んでも損はない*

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 修太郎(しゅうたろう)はそんな日織(ひおり)に口付けながら、彼女の身体の中心に沿って、ゆっくりと指を這い降ろしていく。  形の良いヘソから下腹部のラインを軽く(かす)めるようになぞって、ウエスト側からショーツの中へ手を差し入れると、ゆっくりとゴムの位置を下へ下へとズラしながらショーツを脱がせにかかる。  そうしながら、もう一方の手でシーツの冷たさのせいか、それとも修太郎に触れられて感じたからなのか、ツン、と勃ち上がった日織の愛らしい乳首をキュッとつまんで、彼女の腰を跳ねさせた。  急に動いたせいで口づけが解けたと同時。 「ふ、ぁっ――!」  ビクッと震えた身体から、思わず漏れ出てしまった嬌声(きょうせい)に、日織が恥ずかしそうに手で口を塞いだのが、修太郎にはどうしようもなく可愛く思えて。  同時にそんな日織をもっともっと困らせたいと、淫靡(いんび)仄暗(ほのぐら)い加虐心をくすぐられた修太郎は、小さく吐息をついた。 「……日織さん、(あお)りすぎです」  さっき、修太郎は思ったばかりなのだ。  せっかくのホテル。愛する妻のことを、身も心も(とろ)かすように甘やかして、優しく抱きたい、と。
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