8.私、行きたいのですっ!*

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*** 「見て下さい、修太郎(しゅうたろう)さんっ! この泡、ホントにフワフワでホワホワなのですっ♥」  先程まであんなに恥ずかしそうに縮こまっていたのに。  泡風呂でお湯の中が見えないことにすっかり安心したらしい日織(ひおり)が、彼女の背後に座る修太郎(しゅうたろう)を振り返って目を輝かせる。  浴槽が広いので、意図してくっ付かない限り、身体が触れ合うことがないのも、日織を油断させているのだろう。  修太郎との間に十数センチの隙間をあけて座った日織は、泡を手にすくっては息を吹きかけて飛ばす、という動作を繰り返していた。  まるで少女のようにはしゃぐ日織を見ていると、修太郎も自然と口元が(ほころ)んでくる。  先程まではあんなに婀娜(あだ)な雰囲気を醸し出していたのに、今は何も知らない純粋無垢な少女のように、ただただひたすらに愛らしい。
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